寒くて家から出たくなかった冬が終わり、訪れるのはぽかぽかと外を散歩したくなる春です。
冬の星空観察は寒くて大変ですが、春であればちょっと星を見てみたいかなと思う方も増えるのではないでしょうか?
そんな星空デビューにぴったりの季節、春の星座の探し方をご紹介します。
街中でも簡単に見つけることができる明るい星を紹介します!
さっそく探してみよう!
はじめに北斗七星を探そう!
春の星座を見る時はまず北斗七星(ほくとしちせい)を探しましょう!
名前の通り、北に見える7個の星並びです。
北斗七星は「ひしゃくのような形」と紹介されることが多いのですが、あなたは「ひしゃく」と聞いてピンときますか?
ひしゃく・・・?
もしピンとこない方がいましたら、「スプーンのような」あるいは「フライパンのような」形を想像してみてください!
春に見ると、スプーンやフライパンに入っているものが落ちちゃうようにひっくり返った向きをしています。
北斗七星を探す時は、もちろん北を見れば良いのですが、いつでもちょうど北にあるわけではありません。
春の星座を見たくなる月を4,5,6月として考えてみましょう。
日付が進むにつれて、北斗七星の場所が北東から北西へ動いていきます。
また、見る時刻が遅くなるにつれても、北斗七星は北東から北西へ動いていきます。
これをもとに探してみてください!でも、そんなに難しく考えなくても大丈夫です!
北斗七星はとてもわかりやすい星並びなので、「だいたい北のあたり」を探せば簡単に見つけることできます。
星の動きについてもっと詳しく知りたいという方は、こちらをご覧ください!
さあ、北斗七星を見つけることができたあなたは星座探しデビュー成功です!
北斗七星はおおぐま座の尻尾の部分ですから、あなたは実際の空でおおぐま座を見つけられたことになります!
春ならではの“北極星探し”をしよう!
春は北斗七星を使って北極星を探すこともできるんです。
北極星、聞いたことある!ポラリスとも言うよね!
北斗七星の先端の2つの星をつないで、そのまま5倍伸ばすと一つ明るい星を見つけることができます。
それが北極星です!
これが北極星かー。あんまり明るくなくて地味な星だね。
うなんです。北極星は名前が有名な割にはそれほど明るくないんです。
いつ見ても北にあって動かないということで有名な星です。
春の大曲線を探そう!
続いて今度は、南の空を見てみましょう!
南を向いたら、ぐっと頭の上を見上げて、背中の方にある北斗七星を探してみてください。
今度はさっきとは反対にひっくり返った北斗七星が見えるんです。
北斗七星を見つけたら、北斗七星の柄の部分の緩いカーブをそのまま伸ばしていきましょう!
オレンジ色の明るい星と青白い明るい星を見つけることができます。
オレンジ色の星はうしかい座の「アークトゥルス」、青白い星はおとめ座の「スピカ」です。
色の違いがとっても綺麗な春の代表的な2つの星です。
北斗七星からアークトゥルス、スピカとつなぐ大きな曲がった線のことを春の大曲線といいます。
是非、色の違いを実際の空でも比べてみてください!
春の大三角を探そう!
アークトゥルスとスピカを見つけたら、もう一つ明るい星をつないで空に大きな三角形を見つけましょう!
もう一つの星は、春の大曲線よりも西側にあります「デネボラ」という星です。
デネボラはしし座のしっぽのところに輝く星です。
デネボラのさらに西の空を見てもらうと、もう一つとても明るい星を見つけることができます。
今度はしし座の胸のところに輝く星「レグルス」です!
さあ、北斗七星から北極星、春の大曲線、そして春の大三角と見つけることができたあなたは、もう春の星座が分かる人と言っても大丈夫です!
星座の星をむすんでみよう!
星座線というのは北斗七星のように、いくつかの星をつないで作ります。
先ほど見つけたおおぐま座以外の4つの星座もそれぞれ近くの星を結ぶと、星座線を結ぶことができます。
明るい街中では暗い星は街灯りに埋もれて見えないですが、近くにある暗い場所(公園とか大きな駐車場とか)に行くだけでも、結構たくさんの星が見えてきます。
うしかい座
アークトゥルスからネクタイのような星並びを結びましょう!
アークトゥルスがネクタイの下側の先端です。
おとめ座
おとめ座の目印はアルファベットのYのような星並びと言われます。
スピカからYの字を探してみてください!
しし座
しし座の胸のところに輝くレグルスから高い空に向かって、裏返しになったはてなマークがあります。これがしし座の目印で、しし座の頭の部分の星並びです。
はてなマークが裏返しになっているので、”なては”マークなんて呼ばれています。
こぐま座
北極星がこぐまの尻尾の先と紹介しましたが、北極星から小さな北斗七星みたいな星並びが伸びているんです。柄の先端が北極星です。
それがこぐま座の星並び。”小北斗七星”と呼ばれるとか。
おわりに
今回は、代表的な春の星座の探し方を紹介しました。
それぞれ明るい星を目印に持っているので、明るい街中でも簡単に見つけることができます。
ちょっと星を見たいなーと思ったら、家のベランダや庭、前の道路、近くの公園など、簡単に行ける範囲で星を眺めてみてください。